オランダはなぜ強い?1年間現地でプレーした私が強さの秘密を解説!

今年、3月に行われたWBC。日本は惜しくもベスト4で敗退となりましたが同じく2大会ベスト4で世界を驚かせたのがオランダ代表でした。オランダと言えばサッカー大国で知られいるが実はヨーロッパでは常に強豪国でいて、メジャーリーガーを何人も輩出している野球先進国なのです。実は筆者は2016年オランダ実質4部で1年プレーしておりました。その経験も元に今回は知られていないオランダの強さの秘密に迫ります。

 

オランダの野球事情。

そもそもオランダはオランダ王国と呼ばれベネズエラの近くにキュラソー島、アルバと呼ばれる島を持っておりアメリカやベネズエラなどの野球が盛んな地域が近いことから、こちらの島々でも野球が盛んなのです。結果として多くのメジャーリーガーはキュラソー、アルバから輩出されているのが現状です。しかしながらオランダ本土でも実は野球はサッカーほどの人気はありませんが各地域に野球チームがあるのです。

 

オランダ野球の仕組み。

オランダ本土の野球は日本サッカーのJリーグのような仕組みになっており、7つの階級でできています。そして驚きなのは全てのチームがグランドを持っておりトップ2つのリーグを除いては日曜日に試合が行なわれます。トップのリーグでは木曜日の夜と土日の日中、その下のリーグでは土日に試合が行われます。日本のクラブチームのように毎週グランドの抽選を行う必要もなく日程もシーズン前に組まれるため天候以外は心配することが少ないのです。またチームによっては4軍までチームがあり4軍もリーグに参加することが可能なので、試合に出ることを重視するのがわかります。そしてどのチームもスポンサーがついており基本的には部費などは支払うことはありません。トップのチームになればなるほどスポンサーの数は多く、一部の選手はお金をもらってプレーしています。金額はそこまで多くありませんが仕事をしながら趣味で野球をしている人からしたら非常においしい話です。

ちなみに私は4部に所属しておりましたがアメリカ人のコーチがおり年間10万をもらっていました。4部のレベルは基本的に高校野球の地方大会で1、2回戦を突破するレベルです。2部のチームにも試合と練習を経験させていただきましたが、正直そこまでレベルは高くなく投手はよくて130km/hくらいで守備で言えばエラーは毎試合2つ以上あるという状況でした。しかし、投手のレベルが低いためかホームランは2試合で1つ出たりしていました。投低打高と行った感じでしょうか。しかし1部の試合は好投手も多くいた為、接戦の試合も多く中には日本の独立リーグなどでもやれそうな選手がちらほらいました。

オランダでの野球観戦

オランダではマイナーなスポーツの野球ですがトップチームの試合になると100人近くのお客さんが訪れます。多くが選手の家族や彼女ですが近所の方が観戦に来たりもします。またどの球場にも小さなクラブハウスがありお客さんはビールを楽しみながら観戦することができます。もしかしたらビールを目的に来ている人がほとんどかもしれませんが(笑)。とはいえサッカー大国で野球を観戦に来ている人がいることに驚きですね。

 

オランダとっての野球とは

オランダ人にとって野球は基本的に趣味で行うものです。高校の部活動がないオランダでは地域のクラブで野球を行います。練習も最低でも週1日ありますが家族との予定があれば練習を休みますし、夏休みで2週間活動を休む人もいます。そして監督、コーチがいるのですがミスをしても怒ることは滅多にありません。彼は、あくまで好きで野球をやっているので楽しむことを優先します。日本とはまるで異なった野球スタイルですが、オランダ野球が強くなっている秘密かもしれません。しかし、一発勝負のWBCで勝てないと言うのは緊張感が少ない状況しか経験していないためかもしれませんね。

まとめ

ここまでオランダ野球について説明してきましたがいかがだったでしょうか。日本の九州くらいの面積しかないオランダで7つの階級があり、人によってはお金をもらってプレーしているというのは驚きですよね。そして何より楽しむことを一番にプレーしているというのが日本との違いではないでしょうか。日本の勝利至上主義も技術が高くなるメリットがたくさんありますが楽しみながらやることもメリットがたくさんあるので、日本もオランダのいいところを応用しながら指導できるとより技術力が向上する気がします。日本のプロ野球にもバレンティンとバンデンハークと言う選手が活躍していますので是非、チェックしてみてください。

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