育成選手とは?年棒の下限や1軍で活躍した選手を紹介!

WBCの日本代表の中で唯一の優秀選手に選ばれたソフトバンクの千賀滉大選手。WBCで初めて知ったという方も多くいらっしゃると思います。千賀投手のすごいところはもちろん“お化けフォーク”と呼ばれる鋭く落ちるフォークボール。そして野球の解説などでもよく言われていたのが『育成選手出身』ということです。なぜ育成選手が活躍するのがすごいことなのか?育成選手がどういうものかご存じない方のために今回は育成選手についてご説明いたします。

育成選手とは何?

育成選手とはプロ野球において育成を目的として契約を結んだ選手のことです。メジャーリーグで言うとマイナー契約に近いものと言えるでしょう。ドラフト会議では選ばれなかった選手の中から育成ドラフト(2次ドラフト)と呼ばれるもので育成選手を各球選出していきます。2005年から不景気などで社会人チームの廃部が相次いだのを受け、有望選手の育成のために広島東洋カープの発案の元、実施されるようになりました。年俸の下限は240万円背番号は3桁、出場できるのは2軍のみの試合など様々な決まりがあります。育成選手は各球団の保有数の上限はありません。また年齢の上限もありません。そのためある球団で戦力外通告された選手が違う球団の育成選手になったということもあります。

 

育成選手が1軍の試合に出るためには?

育成選手である限り1軍の試合には出ることが出来ないため、まずは球団に支配下登録というものをしてもらわないといけません。育成選手のままだと選手として『仮』のような状態なので、球団の選手として本登録をしてもらうような感じです。

そのためには育成選手として出場する2軍の試合などでしっかり結果を出すことが必要となります。ただそのシーズンの1軍の試合に出るためには7月末まで(26歳以上の契約初年度の外国人選手は3月末まで)に支配下登録をしてもらわなくてはいけないのです。

育成選手は3年間の間、球団から支配下登録されなければ自動的に自由契約となります。再度育成選手になるためには改めて契約をし直す必要があります。また支配下選手がケガなどにより長期離脱する場合も育成選手になる場合もあります。支配下登録から育成選手に落ちてしまった選手は1年ごとに自由契約となってしまします。育成選手は短い期間の中で結果を出し、支配下登録をしてもらわないと球団との契約が切れプロの野球選手の道を閉ざされるかもしれないというがけっぷちの中で戦っているのです。

育成選手から活躍している選手

育成選手から支配下登録されるというのは簡単ではありません。その狭き門を潜り抜け、支配下登録され1軍で現在活躍している選手が何名かいます。その代表が千賀投手です。千賀投手は2011年に入団し、2012年には支配下登録されています。2016年にはソフトバンクの先発の一角として12勝をあげ、WBCの投手として選ばれるほど活躍している注目選手となりました。ほかには現在巨人の中継ぎ投手として活躍している山口鉄也投手、2014年の日米野球で、日米野球史上初のノーヒットノーランを達成した経験もあるロッテの西野投手など注目される選手に成長している育成選手もいるのです。

2017年もシーズンが始まりました。4月19日には今年支配下登録されたばかりの巨人の篠原慎平投手がプロ初勝利をあげました。育成選手から支配下登録された、またはこれからされる選手に注目してみるのも野球の楽しみのひとつになるかもかもしれませんね。

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